ほめるな、叱るな、教えるな

アドラー心理学による教育論です。

「ほめない、しからない、おしえない教育」がアドラー神学の神髄です。この心理学は、ビジネスの人材育成でも応用できると『アドラーに学ぶ部下育成の心理学』(日経BP社出版、小倉広著)という著書を読んでみました。


 

なんで「ほめる」ことがいけないのか?
「ほめる」とは上下関係の上に成り立つ行為。⇒勇気づけることが大切。
例)
【ほめる】「よくやった。えらいぞ!」
【勇気づけ】「あきらめないで最後までこだわっていたね。私も嬉しいよ」

なんで「叱る」ことがいけないのか?
「叱る」ことは、「勇気くじき」「やる気を奪う」ことにつながる。大切なことは、「相手が自分の力で課題解決できるように支援する」こと。

なんで「教えること」がいけないのか?
指示をするから指示待ちになる。教えるから相手は教えてもらえないとやらない。
⇒自分の頭で考え、自分の意志で決定する力をつけてもらう。支援応需が基本。

人は、指示、命令に基づく作業だけを体験させても成長しない。人は、「やらされた体験」からは学べない。自分の意思家決め、試行錯誤の中で得た体験だからこそ深い学びがある。


ひとつひとつがもっともことで、納得しました。しかし、この実践は常に意識していないと難しいと思います。「ほめる」「勇気づける」にはっきりとした境界線がない場合もあります。ほめてはいけない、ということでもないように思います。ただ、その言葉を発するとき、自分の中でその言葉の位置付けを理解できているかどうかが大切なように思います。英会話の指導者として、先輩講師として、また親として心にとめておきたい言葉です。

アドラーは言っています。

「世話好きの人は単に優しいのではない。相手を自分に依存させ、自分が重要な人物であることを実感したいのだ」と。「ほめる、叱る、教える」といった行為も、まさに相手を自分に依存させ、自分が重要な人物であることを実感したからなのでしょう。

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