本日、船井総合研究所の主催する教育フェスタに「『学力』の経済学」の著者である中室牧子氏の講演を聞きに行ってきました。
中室氏は、慶応義塾大学総合政策学部の准教授です。この「学力」の経済学は、30万部を売り上げるベストセラーになっています。
基本的な内容は、教育には科学的根拠が必要だという主張です。何が教育で効果が高いのか、それを主観ではなく客観的に証明するデータが教育界ではもっと必要だという事を述べています。
特に印象的だったお話は、「マシュマロテスト」の研究報告。
どんな優秀な大学を卒業しても成功する人としない人がいる。違いは何か?
それは、学力の違いでなく、「非認知能力」が養われているかどうかだという。
幼児の目の前にマシュマロをひとつ置いて、「我慢できたら後でもうひとつあげるね」といい、親がその部屋から姿を消しました。
そこで、我慢できずにマシュマロを食べてしまった子と、我慢してマシュマロを2つ手に入れた子を、ある研究者が何百人も追跡調査したそうです。
そして明らかになったのが、我慢してマシュマロを2つ手に入れた子の多くはその後の人生でも高学歴を収め高収入を得るに至っていたという事です。
中室氏は、この統計データーこそが科学的根拠に基づくエビデンスであるとしています。そして、子どもに必要な教育とは、知識の詰め込みではなく「非認知能力」だと語っていました。「非認知能力」とは、自制心であったり、やり抜く力です。幼少期には、こういった能力こそ養うべきで、独学ではこういった力はみにつかないと。もても印象に残りました。