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「テストで良い点を取ればご褒美」と「本を読んだらご褒美」。どっちが効果的?

最近、話題になっている書籍があります。「学力の経済学」(ディスカヴァー・トゥエンティワン出版、中室牧子著)です。船井総合研究所の犬塚さんから紹介していただき、読んでみました。「思い込みで語られてきた教育に科学的根拠が決着をつける!」と副タイトルがついていました。

その中の1章に、「テストで良い点を取ればご褒美」と「本を読んだらご褒美」。
どちらが効果的?というのがありました。みなさんはどちらだと思います?

この検証は、アメリカの5都市で3万6千人を対象に行われたそうです。結果は、後者。本を読んで、ご褒美を与えられた子供たちの学力の上昇は顕著だったそうです。逆に、テストで良い点数をとったらご褒美を与えるとと言われた子供たちの成績に改善はまったくなかったということです。

なぜでしょう?
「本を読めばご褒美」は、子供たちが何をすべきかが明確だから。一方、前者は成績を上げるためにどうすればよいのかが分からず、モチベーションの継続ができなかったからだと分析しています。ですから、子供たちに頑張らせるためには、具体的に何を頑張ればいいのかが分かるような具体的な道筋を示してあげる必要があると言っています。

「明日、漢字のテストがあるんでしょう?がんばってね!」といった語りかけはほとんど勇気づけになっていないといことが立証されたのです。

日頃、無頓着に使っている励まし言葉も注意が必要ですね。
オンライン英会話でも、通学形式の英語の勉強でも、あいさつ代わりに「がんばってね!」と言ってしまいますが、本当に励まして結果を求めたいのであれば、もっと具体的に何をどう頑張ればいいのかを伝えてあげる必要がありますね。

学力の経済学